Oi PUNKのベースにはどのような音作りが良いか?

ベース

Oi PUNK(オイ・パンク)――それは70〜80年代のイギリスで生まれた、ストリートの魂が詰まった音楽。
「シンプル」「パワフル」「泥臭い」そのサウンドの中で、ベースはバンドの“地鳴り”を支える最も重要な存在です。
では、Oi PUNKに合うベースの音作りとはどんなものなのでしょうか?
この記事では、Oi PUNK特有のサウンドにフィットするベーストーンの方向性を詳しく解説します。


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Oi PUNKにおけるベースの役割とは?

Oi PUNKのベースは、攻撃的なギターと叫ぶようなボーカルの間を埋める「中核」のような存在です。
ただし、テクニカルに動く必要はありません。
求められるのは「リズムの太さ」「土臭いロー」「一体感のあるドライブ感」。
つまり、余計な装飾を排した“芯のある音”がOi PUNKの肝です。

特に、ギターがパワーコード中心で中域に偏ることが多いため、
ベースは低域をしっかり支えつつ、中域で少し前に出るパンチ感があると良いバランスになります。


EQ設定の基本方針

低域(Bass)

ローはしっかり出しつつも、ブーミーにならない程度に抑えること。
目安としては、50〜100Hzあたりをやや控えめ、120〜200Hzあたりを少し持ち上げて「太く芯のある音」に仕上げましょう。

中域(Mid)

Oi PUNKの生命線は中域の存在感です。
ミドルを削ると「ロック」ではなく「メタル」寄りの抜けすぎた音になるため注意。
500Hz〜800Hz付近を少しブーストすると、スピーカーを突き破るようなパンチが出ます。

高域(Treble)

あまり強く出さず、ピックアタックが軽く聴こえる程度が理想。
ベースのザラッとした荒さを残すと、Oiらしい「ストリート感」が強調されます。


ピック弾きが基本

Oi PUNKでは、ピック弾きが定番です。
指弾きの柔らかいトーンよりも、ピックの硬さとスピード感がバンド全体を前に押し出します。
特にダウンピッキングを多用することで、ドラムのスネアと一体化したようなリズム感が出ます。
使用するピックは、厚め(1.0mm以上)のナイロンやデルリン素材が好相性です。


アンプとエフェクターのセッティング

アンプ

AmpegやGallien-Kruegerのような中域が強いアンプが定番。
マークベースなどの現代的でクリアなサウンドよりも、荒くて生っぽいトーンを選ぶと雰囲気が出ます。

エフェクター

基本はドライブペダル1つで十分。
SansAmp BASS DRIVER DIやTech21 VT Bassなどを軽く歪ませ、少しコンプレッションを効かせると良いでしょう。
ただし、歪ませすぎると音がギターに埋もれるので注意。


実際のサウンド例

例えば、The BusinessやCock Sparrerのようなバンドでは、
タイトでドライブ感のあるローエンドが特徴的。
一方で、The Last ResortやSham 69のようなクラシックOiでは、
少し歪み気味のベースが混ざり合って“暴動感”を演出しています。

現代的に再現するなら、ピックでゴリゴリ鳴らしながらミドルを強調するのがポイントです。


まとめ:Oi PUNKに最適な音は「粗くて太く、前に出る音」

Oi PUNKの本質は、「うまさ」よりも「勢い」。
その中でベースが果たす役割は、バンドの心臓のような存在です。
奇麗な音よりも、荒く・太く・誠実に鳴る音を追求してみてください。
スタジオでアンプを鳴らした瞬間、きっと“Oi!”と叫びたくなるはずです。

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